【データ】 |
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タイトル | 素晴らしき日々 〜不連続存在〜 | |
メーカー | ケロQ | |
原画 | 基4% , 硯 , 籠目, karory , すかぢ | |
シナリオライター |
すかぢ ,( 彩音 , 藤倉絢一 , 千歳) |
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音楽 | 松本文紀 | |
【評価】 | ||
シナリオ |
9 | ★★★★★★★★★☆ |
演出 |
10 | ★★★★★★★★★★ |
この作品のエクスさんお気に入り度 |
8 | ★★★★★★★★☆☆ |
妹ちゃんの可愛さ |
6 | ★★★★★★☆☆☆☆ |
妹の自慰シーンの有無 | 無 (ネタバレのため、反転表示) |
妹キャラ | 間宮 羽咲 |
コメント |
正直、僕をもってしても、この作品を妹ゲーとしてのみ扱っていいものなのか若干の不安を覚える、それほどに魂のこもった作品。 誰の魂かといえば、それはもちろんすかぢだがwww なので今回は、ネタバレをしない程度に、妹ではなくこの作品「自体」にコメントをしておこうと思う。 (あ、ちなみに羽咲ちゃんは可愛いから、全然それ目当てで買っても問題はないと思うよ!タブンネ!)
もはや、すかぢのオナニーともいえるほどに狂気と欲望と、そして哲学が混ぜ込んだシナリオとなっている。 ここでいう哲学とは、古くは古代ギリシアのソクラテスから洋の東西を問わず近代まで、中でもカントそしてウィトゲンシュタインの思想が中心の題材である(ハズ)。 「語りえぬものについては沈黙しなければならない」このウィトゲンシュタインの殺し文句が、この作品のシナリオの大きな柱となっている。(wikiやこちらのサイトが参考になる) ゲームの序章において「素晴らしき日々は語りえぬ沈黙の上に立つ」というセリフが、物語から存在が孤立しているあるキャラクターによって語られる。 終ノ空という終末論の中にあって、カント的な認識論による「世界の限界」と、 そしてゲーム内にも全く同じ節があるが、ウィトゲンシュタイン論理哲学論考から 「私(あるいはこれを読むあなた)は世界に属さない。 そして「語りえぬもの」へと繋がる。 ある意味無理矢理(個人的には)、この論に合うように表の物語を展開させて、 そして表のストーリーと上手く関連付けて、一つの物語として固めている。「素晴らしき日々」とはザックリ言ってしまえばそういうシナリオのカタチなのだ。 だから実際、表のストーリーだけをみると、実はこの物語で起こっていることは大した事件ではない。 ただ裏で「すかぢのオナニー部分(哲学的な部分や狂気全開の部分)」が随所に散りばめられているから、物語が小難しく高尚に見えているだけなのだ。 そこさえ分かっていれば、何の問題もなしに物語を把握しながら攻略ができると思う。
ただそうは言っても、この「素晴らしき日々」は非常によく完成された作品であり、やってみる価値は大いにある。批評空間で中央値90超えは伊達ではない。 |